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お客様お持ち込みの黒檀です。

八重山には庭に黒木(黒檀)植える慣習があり、それをいつか三線として使おうと思う方も多数いらっしゃいます。

そのため、庭木の整理等、何かの機会に黒木を入手することもあるのです。

今回は、そんな入手のチャンスに恵まれた三線好きなお客様が持ち込まれた黒木で三線製作の依頼がありました。

 

天と月の輪の部分、芯の黒にウズラ模様が入っています。

天を削ると若干シラタが出てきそうですが

それでも立派にウズラ入りで黒々しています。

天裏はシラタと黒い色のバランスがいい模様になりそう。

万力に挟んで心の部分調整します。

 

そうそう、これは製作作業中なので致し方ありませんが

普段三線を持つときは決して天を下に向けてはいけません。

『天』ですから。

なので、演奏するときも理想な形は肩の方へ45度上向きです。

原木を三線の棹にするときも、必ず上下があります。

根っこ側が心の方、枝のある上側が天の方になります。

これは大事なことなのです。木には気が宿っています。

決して木の神様を逆さまにしてはいけません。

これは手作りならではの作業です。

 

それにしても、野の部分もしっかり黒いウズラ模様。

ではちょっと作業風景を動画で・・・。

まずは心から仕上げます。心(しん)、人間で言えば、心臓にあたる部分ですかね。

三線は各部位に様々な名称がつけられていて、それらすべてに意味があると言われています。

太鼓の中に隠れている心(しん)、太鼓の中に存在し、三線を持つ人の何割がここを見る事があるでしょうか。

全く人目に触れる事のない部分ですが、ここも欠かすことなく大切な部位なのです。

まずは、こうして、心(しん)を心を込めて形作っていきます。

 

ちなみに、この原木持ち込みのお客様は地元の方なので、気にして頻繁に工房にいらっしゃいます。

でも、まだ乾燥が不充分なため少しずつ形にしていきます。

出来上がるまで、後どのくらいかかるか・・・。

その長い期間すら楽しめるのが、本当に三線が好きな証拠ですね(*^-^*)

 

※ジーパンが破れまくっているのは気にしないでください(笑)


今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございまいました。

八重山(やいま)三線工房 新城 (*^-^*)